STEP.4

登山中の遭難など山でのトラブルにあったらどうする?

2017.09.26

小松原鯉子

29歳会社員。
会社の先輩。登山初心者。

瀧サヨリ

24歳派遣社員。
高校時代には山岳部に所属。

日々野鮎美

27歳会社員。
「山ガール」と呼ばれるのを嫌う自称「単独登山女子」。

山でのマナーを学んだ小松原さん。
今度は、山で遭遇するかもしれないトラブルについて学ぼう!

編集および監修:YAMAP
キャラクターイラスト:信濃川日出雄
※本サイトのストーリーは漫画本編とは全く別のパラレルワールドです。

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なぁなぁ、もし本格的に遭難したらどうすればええの?
焦って動くのも良くないとか聞くやん。

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まず…本格的に遭難しないように…最善を尽くす…べきです…。

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そうですね。
まず、ちゃんと進むべきルートをイメージしておくこと。(登山計画は次章で!)
そして、「あれ、迷ったかな?」と思ったらすぐに引き返すことです。

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最近は…スマートフォンのアプリで自分の現在地とルートが確認できます…。インストールしておくことを…オススメします…。

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えぇ!?めっちゃ便利やん!てことは、スマホさえあれば安心やん!

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いえ…アプリだけに依存すると…スマホの電池が切れたり…壊れたときに…困ります。
紙の地図も持っておいた方が…ベターです。

YAMAPは電波の届かない山の中でも、スマートフォンで現在地と進むべきルートがわかる、“安全安心”の登山アプリ。
もちろん、紙の地図も無料で印刷できます。下山後は自分の軌跡や写真を記録として残すことができ、日本全国の登山好きと繋がったり、山の情報収集もできちゃいます。


【公式サイト】
https://yamap.co.jp

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なるほど。リスクヘッジやな。

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遭難の多くは…道迷いなので……無茶な登山をしなければ… ほぼ防げます。

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無茶な登山は禁物やな!

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はい…それでも、万が一の事態に備えて、どこの山に登っているのか…どういうルートを通るのか…。そして…いつ帰ってくるのか……。
そういう情報を…家族や身近な人に伝えておくことが…望ましいです…。

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救助の要請は、異変に気付いた家族などが出すことがほとんどですからね。

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そのために…登山届け(登山計画書)という仕組みもあります。

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登山計画はYAMAPのようなアプリでもつくれるので、つくった計画を家族などに事前に送っておくといいですよ。

  • 家族などには、どの山にどこから登っていつ帰ってくるのかの情報は事前に共有しよう。
  • 一部遭難の多い山では、登山計画書の提出が義務化されている。
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なるほど。これで、もし私の帰りが遅かったら、私の計画情報を元に捜索をするんやな!私、一人暮らしやけど…。

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私たちに教えてくれればいいですよ。

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ありがとう…。鮎美ちゃん…。

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あとは、山でのトラブルといえば、と雷でしょうか。

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ヒィィィ!熊!!!

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熊の対処法は探せば千差万別すぎて、これ!とは言いづらいですよね。

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してはいけないことを…覚えましょう…。

  • 驚いたり怯えたリアクションをとる
    クマに遭遇した場合は落ち着いて行動する

    ※熊をびっくりさせてしまうので、頑張って落ち着きましょう。

  • 死んだふりをする
    死んだふりをしない

    ※「熊に遭遇したら死んだふりをする」という教えは間違い。逆に熊の興味を引いてしまいます。

  • いきなり走って逃げる
    走って逃げる

    ※走って逃げても熊の方が足が速いです。静かにゆっくり後ろに下がって離れましょう。

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要するに、熊をびっくりさせずに、落ち着いてその場から離れればええんかな?

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はい、そんな感じでいいと思います!

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次に雷ですが…まず雷に遭遇しないように…動くのです…。

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天候が不安定なときには山に登らないってこと?

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そうですね。ただ、山では晴れていると思っても、いきなり雨が降ることもあります。

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山で天気が荒れやすくなるのは…夕方です…。こういった理由からも…山での行動は午後の早めの時間までに…終えた方がいいです…。

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なるほどなぁ。暗くなるからって理由だけじゃないんやなぁ。

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それでも登山中に雷が鳴った場合は…雷が落ちそうなエリアから…遠ざかります…。

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高いものから離れろってことやね?

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はい…。まず、山頂にいる場合は…すぐに降りることです…。そして…木の下もよくないです…。木に落ちた雷が…飛んでくることがあります…。
あと、水辺の近くからも…離れましょう…。

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具体的にどのくらい離れればいいんですか?

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雷が落ちそうなものからは…最低数m距離を取った方がいいです。あと…自分の荷物の中に避雷針がわりになるようなものがないかも…注意です。

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本能的に、木の下とかに逃げ込みそうやったわ。教えてくれてありがとう。

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ぽっ。

  • 雷が落ちる可能性が高い場所やものから離れよう

    木 岩場 水場 稜線 山頂

    ※岩場について:岩は電気を通しにくいため、人体が電流の通り道になる可能性が高い場所

  • 三脚やトレッキングポールなどを遠ざけよう

    木 岩場

    ※手放せないときは、なるべく低い位置で持つようにしましょう。

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あ、あと山のトラブルといえばあれや!

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なんですか?

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トイレ、したくなったらどうすればいいん?

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山によっては…途中にトイレがあるところもありますが…基本的には途中でトイレに行きたくならないように準備をした方がいいです。

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万が一のことを考えて、水溶性のティッシュやお腹の調子を整える薬を持っていた方がいいですね。
実は私も、途中でお腹が下って散々な目にあったことがあります…。それ以来、トイレ周りの準備は周到になりました。

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ウンウン。登山って、準備が大事なんやねぇ。

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おっしゃる通りです…。

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小松原さんも基本の「き」がだいぶ身につきましたね。次は、実際にどこかの山へ行きましょうか。

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マジで!!行く!!

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では、山に行く計画を立ててみましょう。

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これでも、仕事の計画とか立てるのは得意なんや。任せといて!

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※次回の更新は10月10日予定!最新情報をお見逃しなく!

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登山届け(登山計画書)

難易度の高い山では、登山届の提出は必ずしておいた方が良いです。登山届の提出があったからこそ奇跡的に助かったケースや、逆に未提出であったが故に発見が遅れてしまうケースも多々あります。少し面倒と思っても、自分の命を救うかもしれないものだと思って、きちんと提出しましょう。
登山届は山を管轄する警察に提出する必要がありますが、登山口に記入用紙の紙と提出用のポストが置かれてあることもあります。山によっては提出が義務化されているところもあるので、入山前に情報収集をきちんとするように。
ちなみに、最近ではインターネット経由での提出も可能になってきてます。

日本には2種類の熊がいます。北海道に生息するヒグマと本州以南に生息するツキノワグマです。ちなみに、九州には熊はいないと言われています。特に熊が活発になるのは、繁殖期の春と冬眠前の秋頃と言われています。